「テレビで中国語」2020年度生徒役は稲葉友さんに決定しましたね。
Eテレ「テレビで中国語」生徒役に稲葉友、「中国語でのお芝居にも挑みたい」と意欲(コメントあり) – ステージナタリー
男性ですか・・ (笑) 。2018年度、2019年度と可愛らしい女の子が生徒役だったので来年度はどんな可愛らしい子が生徒役になるのかなぁと思っていたところの発表 (笑) 。まぁそこまで生徒役に興味津々てわけでないので来年度も淡々と時間に余裕があれば見ようかと。
「テレビで中国語」 は超初心者向けレベル だが・・
ピンインをマスターしてから見るべし
2018年度、2019年度と 2年続けて 「テレビで中国語」 を見てきました。対象レベルは両年度とも中国語の学び始めの人向け、と変わらずだったので、2020年度もおそらく同じような内容でしょう。
ただし、この番組はピンインの発音や声調の繰り返しの訓練みたいな内容はさらっとしかやらないので、まったくのゼロから中国語を学習し始める人が
てなことを期待して勉強を始めてしまうと1か月ちょいで挫折してしまうと思います。やはり中国語の勉強の第一歩は四声とピンイン(拼音)の発音のマスターです。地味に一つ一つ覚えていく作業は中国語学習者の最初の壁です。
ピンインの発音を覚えるのはとにかく退屈です。初めの段階でひたすら何度も口に出して発音し、すべてのピンインの記号を見て発音がわかり、正しく発声できるようにしておかなくてはなりません。そこをおろそかにしたままにすると当然リスニングができません。「自分が発音できない言葉は聞き取れない」とは語学でよく言われる言葉ですよね。
またカタカナの発音の振り仮名がついた教材で発音の癖なんか付けてしまうとネイティブの中国人に全くこちらの言っていることが伝わらなくなります。
よくあるのが、「怎么」の発音。カタカナ振り仮名で「ゼンモ」なんて書いてある教材をよく見かけます。そのまんま変な発音する癖がついたおじさんに中国語教室でよく遭遇します(笑)
中国語は発音命の言語ですから最初の段階ではしっかりと口の形、舌の位置を教示してれる教材などで発音を身に着けることをお勧めいたします。四声も同様です。最初の段階では四声の違いがよくわからず聞き分けられないです。特に二声と三声は紛らわしいです。この二つの声調の違いは長く勉強していてもなかなか聞き分けられないこともあります。聞き分けも大切ではありますが、四声について最も重要なのは自分でちゃんと区別して発音できるか、です。
日本語はフラットな発音の言語なのでトーンの違いのある中国語(tonal language)の発音は日本人にとっては慣れが必要です。
ピンインマスターの為に役立つYoutube素材
いまやYoutubeにはピンインをマスターするのに役立つたくさんの素材がアップされていますね。ほんとにありがたい時代になったものです。
汉语拼音教学系列013 汉语拼音表
最もベーシックなピンインの練習のための素材。ちょっと古いですがしっかりとベースとなるピンインを網羅してくれています。これをひたすら真似ればピンイン記号はもうマスター・・・っていうほどピンインは甘くないのですよね・・・。
耳で聞いた音を真似すればマスターできた気になれるのですが、日本人が聞いた感じでは同じ音でも、ネイティブ中国人からすると口の形が違って発声されていると全く違う音に聞こえてしまう。口や舌の形がすごく重要なのです。
中国語発音・入門講座 #5 単母音(1)
上記の動画の例にあるように日本人の「オ」とピンインの「o」は違う音なのです。口をすぼめて丸の形を作って発声しないと「o」ではないのです。
このような動画教材の活用に加え、毎年4月のNHKラジオ講座もピンインのマスターにうってつけの教材となっています。この辺の内容は以前のエントリーでも述べていました。
「声調確認くん」は四声の発音を確認するのにうってつけのツール!
ピンインの発音とともに四声の発音もしっかり区別して発声できることが重要と先に述べました。これを自身で確認するのにうってつけのアプリがNHKから提供されています。
その名も「声調確認くん」です。
リンク先の説明を見ればわかるように、自分の発音のトーンカーブを明示してくれます。特に2声の上げ方、3声の谷の上げ下げ具合とかを確認するのに役立つでしょう。
この四声の発音が正確になってくると、スマホのアプリの音声入力などにも使えるようになってきます。私はキーボード入力やフリック入力が面倒くさいとき音声入力を使ったりしています。辞書アプリなどにも使いますが、単語レベルだと同音異語の多い中国語では意図する単語が入力されず、若干煩わしい点もありますが、フレーズレベルだと文脈を考慮して割と正確な文字を認識してくれます。
優秀だった2018年度の生徒役、浅野杏奈さん
2018年度の途中から見始めた「テレビで中国語」、その年度は浅野杏奈さんというアイドルでした。その当時まだ高校生だった浅野さん、初めのほうは
なんて思ってたんですが、彼女どうやらこの番組出演以前から中国語を学んでいた様で、(高校の第二外国語で?うらやましい高校です、第二外国語が教科としてあるなんて・・。)後半に行くにつれてメキメキ中国語が上達していってました。発音もめちゃよくなってくるし。
そして、1年前の今頃の3月、お決まりの卒業スペシャルで冬の北京に行ってたのですがリスニング力に舌を巻きました。えー、こんなネイティブの早口を聞き取れているの?って。
その時感じたのが、「こんな若い子がメキメキ中国語上達しているのに俺は進歩が遅いなぁ、もっと頑張らねば」という情けなさでした。
発音にまつわるおまけ話
個人的な体験談ですが、中国語の勉強を始める以前に台湾の台中に遊びに行った時の事。
日本から台中への行き方は一般的にまず台北に飛行機で行ってから、長距離バスで台中まで行くか、あるいは高鐵で高鐵台中駅に行き、そこから台鉄の新烏日車站で台鉄に乗って台鉄台中駅に行く(ややこしい)のが一般的でしょう。
何度か台中へは行っていますが、初めて台中に行ったときは台北から高鐵を使いました。
一時間ほど高鐵に乗ってさて台鉄乗り換えだ、新烏日車站で台鉄へ乗り換え、というときにホームに入ってきた電車がまるで日本の特急のような外観の車両だったので、この電車は台鉄台中駅止まるのだろうかとすごく不安になった。
そこですぐさま周りの人に「台中?台中?」と聞いたつもりだったのだが全く通じない。あの中国語独特の挑発するような聞き返す言葉(笑)「アー?」(啊á)を連発される始末。
「タイチュウ?」「タイチュン?」「タイジュウ?」「タイジュン?」とかいろいろ言ってても全く伝わらない。嘘だろ?と思いました。今となっては四声もまったく意識していない、日本人のフラット発音だから伝わりようがないし、それぞれの文字の発音もおかしかったから当然。
しかしいろいろな発音を試したら奇跡的に伝わり「ああ”台中”(tái zhōng)ね」みたいな感じでうなづいてくれて、ギリギリドアが閉まる前に安心して電車に乗り込むことができたのでした。
それほど中国語は発声発音にセンシティブな言語ということなんですよね。