生成AIを使った中国語会話コンテンツが増えつつある
生成AIで中国語会話がスラスラ?爆速で上達?それってホント?
「生成AIを使って英会話の練習できるよ!」といった類のブログポストやnoteの記事そしてYouTube動画を見るようになって久しいですね。
そして最近では中国語の会話練習に関してもAI活用のコンテンツをぽつぽつと目にするようになってきました。
ただ一部のコンテンツを除き、その多くがネタを作るだけのためにさらっとさわりの部分だけ紹介して、ほんの少しのアウトプット結果から「生成AIは使える!」なんて結論付けているものばかりで、眉唾な内容ばかりでした。
「あなたたちは継続的に、例えば1週間とか2週間とか使ってみてから結論付けていますでしょうか?」と強く問いたいものばかり。
結局YouTubeの再生数のためだったり、ページビューを増やすために甘い言葉をタイトルに採用し、あたかも生成AIが魔法の杖であるかのようにそのコンテンツを作っているだけで、視聴者や読者の利益になるかどうかという視点が著しく欠けているように感じました。
生成AIってのはハルシネーション(幻覚や作話、そして結果的にウソを言っている)を前提として検証しなければならないのに上っ面だけの、長くても15分~30分程度の使用による検証で有効性を断言しちゃっていいものかと思ってます。
まずはChatGPTに絞り込んで検証してみます
今回私は数日間ChatGPTを中国語会話学習に使ってみて、「うーん、ここはイマイチだな」とか明らかに「ボロ」が出てしまっているケースにも遭遇しました。
それで先に結論を述べると、ChatGPTは中国語会話の学習として活用するにはまだまだ信頼するに至らない、けれども用途を限定すれば使えなくもない、といったところでしょうか。
この記事では生成AIによる中国語学習に対してちょっと斜に構えたスタンスのこんな私がChatGPTによる中国語学習の有効性などを検証した模様をお届けいたします。
特に「会話」にフォーカスしたトレーニングとしてChatGPTが本当に使えるのかについていろいろ試してみております。
あくまでも今回はChatGPTに限定した話になりますが、いずれ機会があればその他の生成AIについても有効性を検証してみたいと思っています。
あ、ちなみに以前オンライン中国レッスンの【CCレッスン】
が試験的に提供していたAI中国語会話アバターのAILAについて紹介しました。
あまりカスタマイズ性は高くなかった印象があります。そしてこのAILAはサービスはすでに提供終了しています。

手間なくナチュラルな中国語での会話のキャッチボールが成り立てば理想だが…
当初は中国人と普通に会話する感覚でChatGPTと音声会話できるならば、それは夢のようなことではないかと期待していました。
YouTuber達がいかにも手軽に使えますよと、いいところだけ切り取って取り上げているものだから自分もさらっと使えるものだ、そんな印象を持っていました。
ChatGPTが話題豊富にガンガンしゃべってくれてそれに合わせてこっちがリアクションしていくだけ、みたいな。
ところがどっこいChatGPTは2,3ラリー会話を終えると「なんかあなた他に話したいことある?」みたいな質問に終始して、話し手側の私たちが話題を絞りだしたり、事前にいくつも話題を用意しておかなければならないことがわかりました。
またそもそも一番最初の段階でChatGPTがこっちの意図に沿うように会話するためのプロンプト(指示文)を工夫するのにもまたひと手間かかります。
会話を一通り終えたら復習するために会話の重要な部分だけをピックアップしてまとめるという作業の手間も当然かかっちゃうのです。 (Claude Codeとかだったらその作業は自動化されるのかも…?)
「会話」ではなく「テキストチャット」と書いてくれや…
本題に入る前の余談が長くなって恐縮ですが、Googleなどのサーチエンジンで「ChatGPT 英会話」とか「ChatGPT 中国語会話」といったキーワードで検索するときテキストチャットだけの会話の検索結果も多く出てきませんか?
「いやいや違うんだよ、私が探しているのはオーラル(口頭)コミュニケーション、音声会話なんだって」と、ちょっとイラっとしてしまうのは私だけでしょうか…。
ブログ記事のタイトルにもあるように、この記事では実際に口を動かす「会話」についての活用にフォーカスします。
学習者がマイクを通して会話をするという練習方法のみ取り上げます。テキストチャットでは素早い反射神経や条件反射が要求される会話ラリー力は鍛えられませんから。
もちろんテキストチャットにはテキストチャットの良さはありますし、会話が慣れていない人にとってはむしろテキストチャットの方がメリットや効果があったりしますが。
ChatGPTと中国語会話をしてみよう!
ChatGPTと音声で会話する方法
それでは私が実際に活用した例を挙げて「ChatGPTとの中国語会話」を見ていきましょう。

主にPCのブラウザ上での操作がベースとなりますが、スマホやタブレットでも基本的にやっていることは同じです。
まずは勝手がわからなくてもいいので音声で会話してみよう
ここではとりあえずプロンプトの工夫云々は抜きにして、まずはChatGPTとの音声会話ってどんなもの?なのかを掴むためにいきなり会話を始めちゃいましょう。
勝手がわからないかもしれませんが、チャットボックスの一番右にある●の中に音声の波形のようなマークをクリックしましょう。(マウスのポインタを重ねると「音声を使用する」のテキストがポップアップします)
マイクのマークは音声認識によるテキスト入力なのでお間違いのないように。


クリックして0.2秒くらい経過すると音声使用可能状態になるので、ここでは試しに「私と中国語音声で会話してください」と話してみます。
するとChatGPTから音声で、いいですよ、といった内容のメッセージが返ってくるのでここから中国語会話スタートです。
なんでもいいので中国語で自分の興味ある話題を投げかけてみるとか、とりあえず“你好”から始めて流れに身を任せ会話してみるといいでしょう。まずは慣れることが目的なので会話の内容にこだわる必要はありません。
ちなみに上の動画では最近(2026年5月末)中国でえらく話題になっている、とあるニュースについて会話した内容のさわりの部分です。
杭州女白嫖外賣!公司亂挺員工「雙雙出事」下場慘 – 社會 – 中時新聞網
ある女性会社員がフードデリバリープラットフォームを通じて昼食を注文して、受け取りを済ませしっかりいただいたにもかかわらず「食事を受け取っていない」とプラットフォームに苦情を申し立てる処理を行ってちゃっかりメシ代を浮かせたという話。
これ配達員もペナルティで評価が下がる上に一定額が引かれてしまうのです。
この件は今や中国だけでなくXを通じて海外からも批判の的となっています。
ちなみに"白嫖"(bái piáo)というネットスラングがこのニュースでは頻繁に用いられていて、「対価を支払わずに利益やサービスを得ること」「ただ乗り」という意味です。
それで私は冒頭でXでこの言葉の入ったニュースを見かけた、と中国語で伝えたかったのですが、“那里面写着”白嫖“,这个词…”といういささか不自然な言い方をしてしまっています。
こういうのって書き下すときだったら“那里面有”白嫖“”といった一般的な言い方が思い浮かぶのですが、話そうとすると頭がテンパってなかなか出てこないもんなんです。
これこそ会話練習で鍛えられる部分なんです。
初心者がやりがちな操作ミスを避ける~「音声を使用する」を1度クリックしたら音声会話が終わるまでそのままにしましょう
私が最初にやってしまった誤りをまずは示します。
LINEなどのチャット系アプリによる音声チャットと混同してしまっていて、毎回しゃべったらその都度クリックするもんだと思っていました。
ですから最初一言目を話し終えて「終了する」をクリックしたもんだから待てど暮らせどまったくChatGPTから反応がなく「オイッ、どうなってんだ!」と怒りをぶつける始末。
はい、これ誤った操作です。
正解は一度音声会話をスタートさせたら、以降会話を終えるまでは「終了する」をクリックしてはいけません。

時折ChatGPTのリアクションが遅くて「ん?」と思って何らかの操作をしたくなったり、「終了する」をクリックしてしまいがちですが、ChatGPTは思考したうえでリアクションするので焦らずに待ちましょう。
基本的にはChatGPTのリアクションはかなり早いですけどね。特にこちらがまだ話しているのに食い気味で相槌入れてくることあります。「オイ、まだ終わってねーヨ」ってツッコみたくなります。
ChatGPTは何分待たせたってイイ。はじめはカンニングしながらの会話でもOK。
会話を始めてみたはいいけど、「えーと、次なんて言えばいいんだ…」「中国語でなんて言うかわからん!」そんなことは往々にしてあるものです。というか最初のうちは会話の8割以上がそんなものでしょう。
また「中国語ってどんな相槌使うの?どんなタイミングで相槌フレーズ言ってるの?」とか「そもそも話題がすぐに思い浮かばない」とかというレベルの話で戸惑うことでしょう。
そうなると会話中に異常に長い間が空いてしまうことになります。これ、生身の人間相手だったらもうイヤな汗が出てしまうシチュエーション。
でも、みなさん、今回は相手が「ChatGPT」なんですよ!
ChatGPTならこちらが言葉に詰まってしまって何分も待たせても気長に待ってくれます。というかそもそも感情ないですからね。
思う存分スマホやPCを使ってフレーズを調べたうえで回答する、そんな会話で全然いいのです。
生身の人間と違って目の前でスマホいじって調べまくってから会話したってうんざりされたりとか不愉快に感じられてしまったりすることなんてないのです。
こういった実際のシチュエーションごとに必要とされるフレーズなどを一つ一つ身をもって体験することで、「こういう時はこう言えばいいのか」と印象に残りやすくなります。
またYouTubeなどで中国人同士の会話の動画を見ているときに、「なるほどこういう場合はこう言えばいいのか」、と学習教材の見方、着目点も変わるようになってきます。
「ChatGPT」でたくさん練習をやったうえでだんだん中国人との会話へ移行する、そういった「予行演習」の段階のトレーニングに「ChatGPT」相手の中国語会話は有効と言えます。
プロンプト(指示文)で条件を指定してChatGPTと中国語会話する
初心者向けプロンプトは英会話向けプロンプトを参考にしよう

それでは次のステップとしてキーとなるのがChatGPTへのプロンプト。
先ほどまでは会話のシチュエーションだとか、こちらの中国語レベル、話したいトピックなど何も指定せずにとりあえず会話してみました。
学習効率を高めるには学習者個々人に合わせた最適な会話内容を指定する必要があります。
ただ、プロンプトを使い慣れていない人にとってはそもそも中国語会話の学習向けのプロンプトってどう書けば良いの?って話でしょう。
そこで外国語学習の先人たちの知恵を拝借しましょうという話です。具体的には英会話向けの生成AIのプロンプトを参考にさせてもらうのです。
生成AIを活用した外国語学習においてはやはり英語学習の分野が他の外国語学習よりも一歩も二歩も先を行っていて参考情報が豊富です。
そこで、Googleなどで「AIで英会話 初心者向けプロンプト」と調べ、検索結果の中から良さそうなプロンプトをコピーし、「英語→中国語」や「英会話→中国語会話」のように言葉を書き換えてプロンプトととして使わせてもらうのです。
例えば以下のようなプロンプト。
あなたは中国語の先生として、私の日常中国語音声会話のロールプレイをしてください。
レベルは【初心者/中級】に合わせ、ゆっくり・やさしい中国語で話してください。
【お願い】 ・1回の質問は短く ・私の回答に対して、自然な言い換えとフィードバックもつけて ・会話が止まらないように次の質問も続けて
まずは「現在の東京の天気についての会話」から始めてください。
もともとの英会話向けプロンプトは「カフェでの会話」の設定でしたがあたりさわりのない会話として「現在の天気」の話題から始めるように変更しました。
さらに具体的に使用する中国語のレベルを指定したいなら「使用する中国語はHSK3級レベルまでの優しい中国語で」とか付け加えます。
さっきは最初から音声で「中国語で会話してください」としゃべって指示を出しました。
プロンプト文をさきほど同様に全部音声でしゃべって指示を出して会話を開始してもいいのですが、面倒くさいので今回はプロンプト文をコピーしてチャットボックスにペーストして入力します。
するとChatGPTは最初の返答だけテキストで返してきます。それに対して学習者は先ほど同様に音声で返答すると音声会話のやり取りがスタートします。
とりあえず現在の東京の天気についての会話をします。
はじめはカンニングペーパーを用意してあたりさわりのない会話をしてみよう
「会話中に時間をかけてフレーズを調べながら会話してもいい」と先述しましたが、さらに事前にフレーズを用意して「カンニングペーパー」を見ながら会話したって最初のうちは全然かまわないのです。
今回の例で東京の天気についての会話を始めようと思うわけですが、会話慣れしていない方は百度などで「东京今天的天气怎么样」とか「东京今天的天气如何」のワードで検索してみてください。
現在の東京の天気について中国語で記述されている部分が検索結果に出てきますのでその部分をコピーペーストしてメモ帳などに表示させておいて見ながら話始めましょう。
天気なんてのは多くても数パターンですから、毎日毎日これをやっていると天気に関する表現なんてもう調べなくても自然と口をついて出るようになりますよ。
それでやはり「会話」なので話題が広がっていくわけです。せっかく天気に関する言い回しをいくつか用意したのにガラッと話題が変わって、「あ、あれ…俺天気に関するフレーズこんなに用意したのに…💦」と状況が変わることは往々にしてあるものです。
例えば今回のケースだと天気に絡めて趣味の話題が持ち上がり、そちらへ話題が遷移していきました。
こちらが想定していない質問などが不意に投げかけられ、「あ…う…」と何も言えなくなることもあるでしょう。
数分会話が止まることになりますが、繰り返しになりますが最初は手元でPCやスマホから答え方を調べてから回答したってかまいません。
まずは中国語の会話、中国語の言葉のやり取りに慣れることが大事。
会話を終えたら会話中に調べたフレーズをまとめて復習用にストックしていきましょう。
「中国語でなんて言うの?」には使わない方がよさそう
皆さんの中には中国人の知り合いがすでにいるという方も少なくないことでしょう。
それで、もしその中国人がすごくお人よしで、毎回会うたびに中国語で何というのかわからない語を尋ねまくってもいやな顔一つせず教えてくれる仏様のような人だとしたらめちゃくちゃ重宝しませんか?
いや、実際にはそんな人いませんよね?そんなことしていたらその中国人は次から会ってくれなくなるでしょう。
あ、ちなみに昔逆のことをしようとする中国人、つまり私にやたらWeChatで「日本語でなんて言うの?」 クエスチョンをかましてくる人がいたのでソッコー関係を切りましたけど(笑)
それで、生身の中国人にはそんなことできないけれど、ChatGPT相手なら嫌われるとか気にせずそういった質問しまくれるんじゃないか、そう思ったわけです。
ところが実際やってみたら何が原因なのかわかりませんが途中から全く信用ならない回答を連発するようになったのです。
私がやってみたのは趣味の登山に関する用語を教えてもらうこと。
「山小屋」の中国語について質問されてわからなかったので私が適当に中国語発音で“山小屋”(shān xi ǎo wū)と答えてみたらChatGPTはそれが正解だという。
でも改めて百度などで調べたら“山中小屋”とか“登山小屋”と言うんだそうで、「おいおい、こいつテキトーなこと答えやがって」と信用ならなくなりました。
また、会話の後半になってくるともはやピンインまでめちゃくちゃに。避难所(bì nàn suǒ)のピンインを(xǐ nàn suǒ)と言い出す始末。

それに対して間違いを指摘すると(bì nán suǒ)となり、难の発音を間違って解説してくる。ご存じ难は難しいという意味の場合はnánですが災難や災いの意味で用いる時はnànです。
もしかして広東語とかいろいろな地方の方言も中国語としてデータ収集してしまったためこのような回答になっているのか、と気になったのでこれは方言か?と尋ねてみました(ここの私の中国語はめちゃくちゃでしたが)。
そしたら自信満々にこれは方言だと答えてきた。改めて調べてみたら(xǐ nàn suǒ)と発音する方言など存在せず、平気でうそを言っていることが分かったのでした。
そのほかに「高山病」の中国語“高原反应”(gāo yuán fǎn yìng)のピンインを(gāo yuán huǎn yì)としたりして結構めちゃくちゃ。

しまいには日本語の発音までおかしくなる始末…。日本語の漢字の一部分が中国語発音とまじり始めちゃって「山小屋」のことを「しゃまごや」とか言ってましたしね。ほんとにひどかった…。
もしこれが意図的に「日本語を勉強している中国人のしゃべり方」に寄せてキャラクター設定しているのだとしたらある意味驚愕ですが、それはないでしょう(笑)
何回か使ってみてわかったのはChatGPTは中国語のピンインや声調に関しては正確性が低い、ということでした。
というわけで、「中国語でなんて言う?」の相手にChatGPTを活用するのはお勧めいたしません。
瞬間中国語作文トレーニングは翻訳トレーニングにぴったり。しかし精度には依然として「?」がつく
ChatGPTは中国語の発音周りは不得意で弱いというのはわかりました。
でもせっかく活用するのだから、何か学習効果が高そうな使い方はないものかと試してみてわかったのは短い中国語作文の添削は割と得意そうだな、ということ。
ただし、最初の数回のやりとりに限り、という但し書きがついてしまいますが…。
以下のようなプロンプトでChatGPTとの会話を始めてみました。
短いフレーズの日本語を中国語に素早く訳す練習をしたいです。あなたは日本語のフレーズを音声で話し、それを聞いて私が中国語の音声で答えます。発音や中国語が間違っていたら訂正、アドバイスをその都度ください。 出題する問題は中国語学習参考書「口を鍛える中国語作文」に載っているようなHSK4、5級レベル前後の中国語でお願いします。
これをやってみたら、「おお、これは中国語検定準1級二次試験の日本語→中国語の翻訳問題と似たような問題だ」と感じました。
また筆記問題ではありますが、レベル的には中国語検定2級の日本語→中国語の翻訳問題にもちょうどいいレベルの出題内容でした。
あ、ちなみに私はこういう日→中の翻訳トレーニングを最近さぼっていたので私の話した文は結構めちゃくちゃで正直恥ずかしいレベルなのは前もってお伝えしておきます。(本当は晒したくない…)
当然ですが、この練習はなにも検定試験のみにしか効果がないなんてことはなく、このトレーニングを毎日続けることで中国語会話力を向上させるのにも当然役立ちます。
筆記と違ってウンウン唸って時間をかけて書くのではなく、即座に中国語フレーズを構成して口から発するので、頭の中の引き出しからストックしているフレーズを引き出す速度も速くなっていきます。
会話が続くにつれてだんだん添削をサボるChatGPT
ここからは先ほどの「但し書き」について。
ChatGPTの特性なのか、会話のやり取りを5、6ターンくらい続けていくとプロンプトに明記してある指令に忠実に従わなくなってきます。
例えば、「毎回必ず細かく添削してくれ」とプロンプトに書いてあるのに、最初の数回は添削フィードバックを返してくれていたのに、それ以降添削をしなくなります。そうです、なんかサボるんですよね。
サボる以外にももう少し厳密に私の中国語を添削して欲しかったなぁ、とも感じました。
筆記で落ち着いて中国語訳をする時なら正しく書ける文も、瞬間作文練習だとどうしてもおかしい文を言ってしまいますので。
例えば、
「まず宿題を終えてから出かけなさい」 先做完作业后再出门。→ 先做完作业再出去。 または先做完作业,然后出去吧。
「私は日本に留学したいと思っています」 我想到日本留学。→我想去日本留学。
「私は週末に家族と出かけます。」 我周末跟家人一起去门。→我周末和家人一起出去玩。
などのように。
さらに会話を続けていくとおバカになるChatGPT
またChatGPTはさらに会話が長くなると、もうね、おバカな奴に変貌していってくれちゃうんです。
日本語→中国語の翻訳練習なのに、いつの間にか中国語で出題し始めて、肝心の出題部分のフレーズまで中国語でしゃべっちゃってもう元も子もないことしてきます。おいおい、先に答え言ってどうする、と(笑)
この日本語→中国語の翻訳練習ではプロント内で口酸っぱく「必ず日本語で出題しろ!」と指定した方が良いです。
また都度「また中国語で出題しているよ。日本語で出題してね。」と注意を促さなくてはなりません。
まぁここらへんはある程度許容範囲として、あくまでも学習者自身の瞬間中国語作文能力を鍛えるトレーニングだ、と割り切って活用するしかないですね。
成語・慣用句問題の出題者になってもらう
これは先ほどのChatGPTに瞬間中国語作文の出題者になってもらうのと基本的には同じような活用法です。
異なる点は、前もって資料(PDFなど)をアップロードし、それに基づいて出題してもらうというもの。
今回使用したのは以前も紹介したことのある「使ってみよう!中国語の慣用句・ことわざ・四字熟語」という学習書。
出版社の語研の本書籍の紹介ページでは試し読みPDFを公開してくれています。
使ってみよう!中国語の慣用句・ことわざ・四字熟語 – ためし読みPDF https://www.goken-net.co.jp/goken_sample/342.pdf
今回はこのPDFをChatGPTに読み込ませて、この中から問題を出題してくれ、とお願いしました。
プロンプトは以下のようにしました。
このファイルに含まれている中国語の慣用句、ことわざ、四字熟語、成語から私にクイズを出してください。クイズは中国語音声でお願いします。私はそれに対して中国語でマイクにしゃべって解答しますので、正誤の判定と、その問題に対する解説を中国語音声でしてください。

やってみたらなかなかイイ感じだなと思いました。(ていうかすんごい難しい…)
資料を基に出題してくれるのでChatGPTがどっかのわけのわからないサイトから引っ張ってきた情報をもとに出題されるリスクも軽減されます(とはいえ100%アップロードした資料内から出題しているのかどうかは依然として確信が持てませんが)
本を読みながら学習するだけでなく、このように会話という形で出題されると印象に残りやすいのでより記憶に残りやすくなるのです。
私個人的には中検準1級に合格してから1年以上ほとんど成語の復習しておらず、今回大部分を忘れていることを改めて実感してショックを受けてしまいましたが…。
ChatGPTとちょっと深い中国語会話をしてみる
ここからは中級レベル以上の学習者向けの利用例になります。
ある程度「中国語での会話とはなんぞや」をつかめてきたらもう少し深い内容の会話をしたくなることでしょう。
冒頭のデリバリーの料金踏み倒しニュースについての会話のような。
今回は例として中国人の肖像権の意識について質問することにしました。
中国人は日本に比べて許可を経ずに他人の写真や動画を取る人が多いという偏見を持ったスタンスで質問を投げかけています。(実際そうなのかもしれませんが)
プロンプトには以下のように私の中国語がおかしかった場合は添削してくれなど加えるのが良いでしょう。
あなたは中国語の教師です。これから私と中国語中級者レベルの会話を音声を使って行います。私の発音がおかしかったりしゃべっているフレーズがおかしい場合はその都度指摘してより自然な言い方を教えてください。
それで実際にこのテーマについて話してみましたが、想像に難くなくChatGPTはあたりさわりのない返答を返してくる程度でした。
まぁそれでも良いのです。重要なのは相手がしゃべったことに関して自分の考えをや対応するフレーズを素早く口に出すトレーニングをすることですから。
もちろん願わくばChatGPTには中国人になりきって中国人の立場を持つキャラクターとしてしゃべってもらいたいですね。白熱した議論をしてくれないものか、と。
そのあたりももしかしたらプロンプトの工夫で実現できるのかもしれません。例えば「あなたはメンツを非常に重んじる中国人です。中国人に対して批判的な意見を言われると血相を抱えて反論してくる性格です」とか。
あるいは中国の生成AI、DeepSeekと会話したらChatGPTとはまた違った返答をしてくるのかもしれませんね。あんまり批判的なこと言ったらヤバいことになりそうで怖いけど(笑)。
ともかくまだまだ生成AIについては調べる余地がありますね。
生成AI(ChatGPT)を使った中国語の会話練習についてのまとめ
いかがでしたでしょうか。ここまでの内容をご覧になって中国語会話におけるChatGPTの活用については、皆さんが抱いた印象は大体私と同じで「信頼度50%くらい…?」といったところではないでしょうか。
中国語学習の上で今回一番致命的だったのはChatGPTが声調とピンインを間違うことがあること。
ご存じ中国語は声調とピンインが違っていたら通じません。そのような初歩的な誤りがあるのはいただけない…。
一方で、学習者自身が中国語を瞬間作文して口に出す、というトレーニングにはまぁ使えなくもないかなぁといったところでしょう。
私の場合はすでにオンライン中国語レッスンを長いこと続けているので、実際に中国人と話しながら教えてもらうのと比較するとどうしても評価が厳しくなってしまいます。

やはり今のところはChatGPTとの中国語会話で会話力を鍛えるのにはちょっと不十分だなと感じます。
元も子もないこと言ってしまうと、そもそもChatGPTと会話していても面白くないんですよ(笑)。話題が全然広がらない。
そして当たり前ですがオンラインレッスンではお互いの表情が見えているので、会話中に共感が得られた時の喜びなどはChatGPTでは味わえません。
また生身の人間を相手にしているという緊張感がないから、一言一言発するときに頭がショートしそうになるほどフル回転させて中国語文を脳内で構築するということをしないため、なかなかスピーキング力が向上しません。
現状ではやはり中国語オンラインレッスンに軍配が上がりますね。
ただ、ChatGPTとの中国語会話練習を擁護するとすれば、そもそも無料でここまでできるという点。そして繰り返しになりますが実際に中国人と話し始める前の予行演習しても活用の価値が十分ある、ということ。
また生成AIのテクノロジーは日進月歩、もしかしたらもう明日にでもこの記事で指摘したような難点が改善されているかもしれません。
期待を込めて生成AIが完全無欠の中国語の教師になってくれる日を待ちましょう。
