中国語検定準一級ボーダーライン合格者のモデルケース
先日(2025年1月16日)第113回中国語検定準一級二次試験の試験結果の発表があり、無事中国語検定準一級に合格いたしました。
私の一次試験の結果はギリギリ合格(リスニング 72点 筆記 71点、合格基準点調整により合格)という水準だったのでこれから中検準一級を受けようという方にとっては、私の中国語検定準一級に対する現時点での雑感は合格ボーダーラインレベル受験者の中国語レベルの判断基準、つまり「ちょうどいい物差し」になるのではないかと思います。
今後公開していく予定の、私が中検準一級試験受験まで履修した教材リストを見ても、「あれ?意外と難易度の高い教材はやり終えていないんだな」と感じると思います。
とはいえ私自身の心情的には「ああ、もっとこの教材やっておいて試験に挑みたかった」、「もっといい点数で合格したかった」という思いはあります。
まぁ、そこがギリギリ合格たる所以なのですが。とはいえ合格は合格、こういうレベルの学習者の合格体験も何らかのお役に立てればと思います。
とりあえず本記事では中検準一級の一次試験合格通知から二次試験まで大体二十数日間どういった対策をやってきたかについてや、中検準一級二次試験の基本的な流れについて紹介していきたいと思います。
私の場合中国語学習においては口語力に力点を置いており、長い間平時よりCCレッスン というオンラインレッスンを継続して受講しているので二次試験の成績は一応平均よりちょっとだけ高くなっています(88点/平均点86.7点 誤差の範囲か…笑)。
難しい語彙がわからないなど、依然として語彙力は不足はしていますが、口頭でのコミュニケーションはそこそこできるレベルにあります。
※CCレッスンに関しては以下の記事が参考になります

中国語検定準一級一次合格から二次試験までの流れと注意点
まずは中国語検定準一級二次試験の試験形式と流れを再確認。
このブログ記事を読んでいる方は既に中検準一級の受験要綱を既に目を通している方が大半と思いますが、改めて流れを追っていくことで気づくこともあるので再確認していきます。
一次試験合格判明時点から確保できる二次試験直前対策の日数は大体25日間
一次試験に合格すると、まず登録しているEメールアドレス宛に「中検_二次試験について」というメールが送られてきます。
私の場合は12/16にWebサイトで合格者受験番号の発表があり、その翌日の12/17にメールが送られてきていました。第113回の一次試験は11/21だったので25日後くらいに試験の合否が判明するようです。
この時の中国語検定準一級二次試験は年明けの1/12(日)でしたので、一次試験合格判明時点から確保できる直前対策の日数は大体25日間となります。
もちろん今回一次試験受験後、「絶対受かったわ」という手ごたえのあった方は11/21~1/12の1カ月半超を二次試験対策に費やすことはできます。私の場合は「一次試験絶対落ちたわ…」という手ごたえだったので、一次試験合格判明後に直前対策を始めました。
同日に別メールで「中検_二次試験_Zoomのお知らせ」というメールが送られてきて試験開始時間とZoomミーティングアドレスが記載されていました。コロナ禍以降いまや中検の二次試験はZoomミーティング形式がスタンダードとなっています。
またメールには「内容をご確認いただけましたら,件名はそのままで12/23(月)午前10時までにこのメール宛ご返信ください。」とありました。
おそらく受験者に連絡がしっかり行き届いているかどうかの確認の為でしょう。忘れずに指示通り返信しておきましょう。
これとは別に一次試験合格通知のはがきが送られてきた後、数日後に「準1級 オンライン(Zoom)試験のご案内」と二次試験の受験票が入った封書が届きます。

メールだとあまり実感がわきませんでしたが、実際にモノという形のあるもので送られてくると1次試験に合格した実感と、これからいよいよ二次試験なんだなという緊張感が湧いてきます。
受験票
受験票に記載されている内容を確認していきます。
注意事項に身分証明書の持参や公共交通機関の遅れの影響、などが書いてありますが、これは従来の対面試験を前提とした注意事項がそのまま書いてあるだけのようです。
集合時間とその横に手書きの時間が添えられています。手書きの時間はZoom試験の開始予定時刻でした。
私の場合は13:30、とありました。「中検_二次試験_Zoomのお知らせ」のメールには「※遅くとも開始時間の5分前には待機してください。」と記載がありましたが、当日13:25よりも少し早くに面接委員がZoomミーティングルームに入室し、「SAGAさん、では始めても良いですか?」といきなり始まったので10分くらい前に待機しておいた方が良いです。
心の準備もあるので急に始まると落ち着いて問答できなくなりますからね。この体験についてはのちに改めて述べます。
「準1級 オンライン(Zoom)試験のご案内」の内容とポイント
まず最初に、意外と後回しにして忘れがちですがZoomの自分の表示名にニックネームを使用している方も多いですが試験案内の中に『「名前」欄は、面接委員が本人を特定できるよう姓名(フルネーム)を入力してください』と指定があるので変更の必要がある方は前もって設定メニューから変更しておきましょう。
ZoomミーティングIDとパスコードの記載されたメールを保護設定することを忘れずに
「準1級 オンライン(Zoom)試験のご案内」をパッと見て一番目立つのがでかでかと書かれているZoomミーティングIDとそのパスコード。
これは受験するのに欠かせない情報でありますが、実際のところは「中検_二次試験_Zoomのお知らせ」のメール本文に書いてあるので、受験当日はそのメール内のリンクをクリックするだけで済むのであまり気にすることは無いでしょう。
誤って「中検_二次試験_Zoomのお知らせ」のメールを削除してしまった場合のみ必要となるでしょう。メールの方を「重要」メールに分けておくなどして誤って削除しないようにしておきましょう。
結局カメラによる周囲の環境と身分証のチェックは行われなかった
案内の中に、
はじめに受験環境(場所)全体を映していただきます。
本人のみであること、周りに不正行為と疑われるものがないことを確認して、試験を開始します。
と記載がありました。私は最初にカメラを持って周囲を映したり、またPC本体やディスプレイ周辺も映すことを求められるのかな、と思っていましたが特にそんな要求もなくいきなり試験が始まりました。
まぁ一級ではなく準一級レベルの口頭試験ですし、9割以上が合格する二次試験ですからそこまで厳密にする必要もないのかもしれませんね。
個人的にも私のPCのUSBハブの端子の接続があまり安定していないのでカメラをいろいろ動かしてケーブルが動いてカメラの接続が外れたりすると不都合でしたし、面接委員側としてもそんなことが起こると面倒くさいでしょうから。
でもスマホの音声認識の機能が劇的に向上しているこのご時世、もし試験中PCのディスプレイにスマホを立てかけておいて、中国語の音声認識をONにしてテキストを出力するようにしていたら、中国人面接委員の中国語が聴き取れなくても何を言っているかわかってしまうという不正も可能になるので今後案内の記述どおり厳しく事前チェックを行われるようになる可能性は十分あります。
案内の中に明確に「Zoomとして使用する端末以外の機器を周りに置くことは禁止です。不正行為とみなします」と書かれています。
スマホでなくてもPCでも外部マイクを別個接続しておいて、音声認識用につかってテキスト出力させてしまうこともできてしまいます。
公平性を期すために、私個人としてはもっと厳密に事前のチェックをやって欲しいなとは思います。
また受験票に「身分証の持参」が指定されていたので、こちらもカメラに映したりするのかな?なんて思っていたのですがそれも行われず。
まぁこの点に関しては受験申込の際に自分の顔写真も一緒にアップロードするのでそこまで厳密にする必要もないのでしょう。
受験環境やZoom、PCの事前準備や注意点
案内に「以下の場合、受験は認められません。欠席扱いとします。」と書かれています。
〇ビデオが映らない場合または音声が聞き取れない場合
〇Zoom案内メール未着など、試験当日14:00以降の問い合わせ
Zoomを使ったことがない方の方が珍しい昨今ですが、年配の方の受験者の中には割と使ったことがないような方もいると思いますので事前にZoomをインストールし、YouTubeなどで使い方を確認しておくのを忘れずに。
(そもそも最近の若い人たちはタブレットやスマートフォンで気軽に試験受けちゃったりしているでしょうかね?)
超基本的なことですが、ちゃんと事前にカメラ、マイク、スピーカー機器が正常に設定されているか、作動しているかチェックしてくださいね。マイクのテストを行うことも忘れずに。

あと、Zoomを割と頻繁に使っていて、「そんなのしょっちゅう使っているから問題ないよ」という方も思わぬトラブルがあるのでその注意点を。
以下は私の過去の経験から教訓を得たZoom使用前のチェックポイントです。
OSのアップデート後には必ず周辺機器の事前確認を!
Windowsアップデートなど、OSのアップデートがあった場合には周辺機器の設定を再度確認する、これ大事です。
私の場合は幸いあまり重要ではないZoomミーティングだったので大事には至らなかったのですが、OSのアップデートがあった後にマイク、スピーカーとWebカメラが勝手に変更されていたことがありました。今まで2度ほど経験したことです。
私は普段MOMAN EMPというUSBコンデンサーマイクを使っているのですが、WindowsのOSアップデート後にSkypeやZoomのマイクとスピーカーの指定が、PC本体のものに戻されてしまったことを2度経験しています。

ミーティングやオンラインレッスンが始まった直後、自分のカメラの角度がおかしく変な方向の画面が映っていたり、音声が聞こえなかったり、相手にこちら側の声が聞こえていなかったり。
始めてこの現象を経験したときは理由がわからず正常な状態に戻すのに数分かかってしまい、相手方を待たせてすごく焦りました。
必ず事前にZoomを立ち上げてマイクやカメラの指定が普段の使用のものから勝手に変えられていないかチェックしてください。
ちなみにですが、最近のUSBコンデンサーマイクは値段の割に音質が良く私がオンラインレッスンしている時なんかも初めての講師から「すごく音声がクリアでいいですね?何のマイクを使っているの?」と聞かれることがあります。
私が使っているMOMAN EMPは下のリンクのマイクよりもだいぶ前のモデルですが、それでも音質がかなりいいです。
単一指向性のマイクで背面からの音声は拾いにくくなっています。ワンタッチでマイクをミュートにできるのも便利です。
↓こちらの動画を参考にして購入いたしました。
ついでに私が使っているWebカメラについても紹介。ロジクール C980GRというカメラを使っています。
購入時なぜこの値段のものを買おうとしたか理由は忘れました(笑)。でもそこそこの値段だけあってめちゃくちゃ画質がいいです。あと、付属のソフトがなかなか秀逸でPC画面のキャプチャ動画を撮るときなど重宝しています。
またこのカメラはマイク機能も備えていますし、縦撮りも可能です。
最近だったら2月末にリリースされたInsta360 Link 2Cとかを買った方が応用性が高くていいとは思います。
PC周辺やデスク回りを掃除した後にはUSB接続状況に要注意
これは単に私のUSB端子の接続不良が原因の可能性もありますが、PCのホコリを掃除したり机の上を整理したり掃除したりするとUSB接続の周辺機器が外れたりしていることもあるので要注意です。
私はオンラインレッスンまで少し時間を持て余してPCのホコリを掃除していて、いざレッスン開始となったら相手方にこちらの声が聞こえていなかったり、別のマイクに切り替わっていてこちらの声が小さくなっていたという事がありました。
一見USB端子がしっかりソケットに挿さっているように見えて微妙に外れているパターンが気づきにくく特に注意しなければなりません。
オンライン試験が始まるまでの待機中、時間を持て余し机の上を軽く掃除するっていうのはありがち。そんな時このようにUSB端子の接続を外してしまい、相手方に音声が届かず失格なんてのは泣くに泣けません。
試験開始時間よりも早めにZoomを立ち上げてちゃんと事前に周辺機器の接続状況を確認したら、以降PCの周りはいじらないようにしましょう(笑)
二次試験の流れ
Zoomミーティングに面接委員入室後、即開始された二次試験
それでは試験当日の流れについて。
受験票に記載されている指定時刻「集合時間13:00(13:30)」から推察するに、面接委員はおそらく13:25くらいにミーティングルームに入室してくるだろうな、と思い私は13:15~くらいにEメールに記載されているZoomのリンクをクリックしZoomミーティングの待機をしていました。
予想通り13:25少し前くらいに面接委員が入室、そして日本人の面接委員の方から開口一番「ではSAGAさん少し早いですが、試験開始してもよろしいですか?」と聞かれ「あ、はい構いません」と回答。即試験開始となりました。

内心「お、おぅ、いきなり始めるのか?あれ?身分証の確認とか周辺をカメラで映したりしなくていいの?」と思いました。
この点については先に受験票の項目で述べたとおり。
以降試験の流れは中国語検定協会のお知らせで公表している内容の通りです。
改めて引用させてもらいその内容を確認します。
二次試験の流れ
準 1 級
① 自己紹介 中国語での簡単な自己紹介 ※採点対象外です。
② コミュニケーション能力 面接委員との日常会話(2 問)中国語で質問をします。
質問に中国語で答えてください。
その答えに対してさらに質問をします。
その質問に中国語で答えてください。 ※同様の要領でもう 1 問行います。
③ 訳す力 口頭での中文日訳・日文中訳(各 2 問)
中国語/日本語の文章を読み上げます。
日本語/中国語に訳してください。 ※同様の要領で各 2 問行います。
④ 表現する力 指定されたテーマについて 1~2 分のスピーチ
3 つのテーマが書かれたカードを示します。
テーマを 1 つ選び,スピーチ内容を考えてください。(1 分) ※メモをとってもかまいません。
スピーチ開始の合図をします。
テーマを告げて,中国語でスピーチを始めてください。(1~2 分)
※1 分経過時に合図をします。2 分を過ぎた場合は途中であっても中止します。
この試験の流れは、以下のちんしゃんさんの二次試験再現動画を参考にされるとイメージが湧きやすいです。
ただ、私の場合は最初の考号(受験番号)と氏名を問われることもなくいきなり中国語の自己紹介から始まりました。また、他のネット上の情報によると最初の受験番号と氏名を述べるパートでは「日本語でいいんですよ」と言われたなんて内容もありました。
ちんしゃんさんはXのプロフィールによると中国語教師をされている方のようです。
フォロワーさんが増えましたので改めてプロフィールに載せきれない自己紹介やおうち中国語スペースを開くことになった経緯等を記します🙋♀️
— ちんしゃんつぇくちー(YouTubeチャンネル開設!) (@harumon9) June 9, 2021
東京生まれ東京育ち、父はお茶の産地、母は草でも食ってろと言われた某県出身の日本人ですが中国語教師をやっております。夫はハルビン出身の日籍華人です(続)
① 自己紹介 中国語での簡単な自己紹介
採点対象外だが、準備するに越したことは無い
先ほど述べたように試験はいきなりはじまり、日本人面接委員から自己紹介お願いいたしますと言われそれからすぐに中国人面接委員から“你好”と中国語でいきなり話しかけられ自己紹介をしました。
私は何を話したのか結構忘れましたが、ただ事前のネット情報を参考にあたり障りのない自己紹介を準備していて、自分の出身地や現在住んでいるところ、現在の仕事と中国語学習歴などを話したような記憶があります。
あとは将来は中国語を活かした仕事をしたいといったようなことも話したと思います。
その後面接委員から「現在の仕事と中国、中国語は関連あるのか?」なども聞かれたような。
このパートは採点対象外なのであまり神経をとがらせる必要もなさそうです。
ただこのパートでそれなりに滞りなく話せていれば「この人はそれなりに中国語ができる人だ」という印象を残せるとができると思いますし、その後の試験項目の採点にいい影響を及ぼしてくれると思うので、ちゃんと対応できるに越したことは無いでしょう。
またこの最初のパートは中国語会話の「ウォーミングアップ」も兼ねているととらえています。
このパートで中国語で会話しだすことで外国語脳への切り替えと、緊張をほぐせるのでその意味でもそつなくこなせた方が良いのでやはり自己紹介の定型文はいくつか用意しておいた方が良いでしょう。
この点私は普段からオンライン中国語レッスンの【CCレッスン】 で講師を固定せずいろいろな中国人と「初顔合わせ」しているのでいつも通り話している内容の中からかいつまんで話せたので問題なかったです。
また中国人の知り合いと登山に行って、ちょくちょくメンツが入れ替わったりしているので実際に初めましての中国人と交流する機会もたまにあります。
その後のもう一つの質問は「なぜ中国語の勉強を始めたのか」「どのように中国語の勉強をしているのか」といったような内容だったような。
なんだかんだ①のパートはざっくり2分くらいあったように感じました。
面接委員の中国語はかならずしも超標準的な発音ではない
なんか私くらいの中国語レベルの人間ごときがこんな上から目線みたいにとらえられかねない書き方をするとすごく偉そうですが、言いたいことは普段教材で使っている音声のような超クリアな発音の中国語は生身の中国人との会話では期待しないほうが良い、という事なんです。
面接委員の中国人女性は多分60代くらい。
この面接委員の方の中国語、第一声を聞いて「う、意外と聞き取りづらいかも…」と少しうろたえてしまいました。
実際、中国人は年齢などに関係なく方言の影響や育った地域の影響を強く受けた人は発音が標準的ではない人が相当数います。
この点は私が【CCレッスン】 であえていろいろな講師を選び、中には”h”の音がどうしても”k”にしか聞こえない中国人がいたり、一部の台湾人特有の早口でゴニョゴニョっとしゃべってくる講師や、なんか四川とかそっちの方の発音ぽい人などを経験してきたので対応は問題ありませんでした。
中国人でさえ一部の中国人の中国語の発音が変だ、と言っているくらいですから発音が標準的でない中国語と出くわした時にそれに不満を述べるのではなく、「それが中国語だ」と受け入れるしかありません。
② コミュニケーション能力 面接委員との日常会話(2 問)
日本人面接委員の方からこれから試験の本題みたいなアナウンスがあり、中国人面接委員から中国語で以下の2問の質問がありました。
1.週末はどのように過ごしているか?
2.最近気になったニュースは?
1.に関してはこれも【CCレッスン】 でしょっちゅうしゃべっている内容なので、思いつくままに朝皇居に走りに行って、その後中国語やその他の勉強したりたまに登山行ったり、など話しました。
2.に関しては場合によっては大失敗もありえたので私の教訓をシェアします。
事前にネットで中検準一級合格者のブログなどをリサーチしていたら過去に質問した内容でまさしく2.の質問と同じ内容があったので、それに備えて私も最近気になったニュースを1つ準備しておいたのです。
ただ、先ほども述べましたように面接委員の方の中国語を100%正確に聞き取れていたわけではないですし、試験という状況で緊張もあるのでなおさら細かい部分を聴き間違いするリスクもあったのです。
私は面接委員の冒頭の質問フレーズ”你(最近的)信息新闻~“を聞き取って、「あ、これは最近気になったニュースは?という質問だ!」と早々に決めつけて答え始めたのでした。
私が回答した内容は準備しておいた、2024年11月に中国が日本の旅行者に対してビザ免除措置を適用すると発表した以下のニュースでした。
中国、日本へのビザ免除再開、滞在期間は30日に(北マケドニア、エストニア、ブルガリア、マルタ、モンテネグロ、ラトビア、クロアチア、中国、日本、EU、ルーマニア) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース – ジェトロ https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/11/d57b1e46f51a45f7.html
それで実際のところ、(最近的)の部分があまりクリアに聞き取れていない状況でフライングスタート状態でべらべらしゃべり始めたわけです。
しゃべり始めの時に”去年11月中方发布的~“と言い出すと、面接委員の顔になんだか微妙な「?」な表情が浮かび気になりつつも最後までしゃべり、最後に”这个消息让我很高兴“で締めたときにはまぁ納得したような表情を浮かべてくれていました。
ここでまず失敗していた可能性のあったポイントの①として、もし面接委員が”你今年的信息新闻~“と質問していたとしたら、11月のニュースを答えてしまっては全く質問の意図にそぐわず、中国語を聴き取れていないという事で大幅減点になっていた可能性があったこと。
またポイント②としては、そもそも”最近的新闻“と聞かれて、年明け1月半ばに前年11月のニュースを答えるのが適切かどうだったかも検討しなければならないこと。そのせいで面接委員の表情が最初微妙だったのかもしれません。
採点結果を見るとこのパートは満点だったので問題なかったわけでありますが、試験終わってからずっと面接委員の微妙な表情が気になって「ああ、やっちまったかも」と余計な取り越し苦労をすることになりました。
このことからの教訓は、あまり事前に準備しておいた回答に頼りすぎると早とちり、早合点をしてしまい試験で思わぬミスをすることもあるので、ある程度臨機応変に答えるように準備しておいたほうが良い、という事です。
③ 訳す力 口頭での中文日訳・日文中訳
それぞれ2問の質問があるのですが、細かいところは記憶に残っていません、すいません。どれも試験直後にメモった内容を参考にしています。
中国語→日本語の翻訳問題のうち一つは確か
「値段がどんなに安くても、私はあのような服を買うつもりはない。」
みたいな意味の中国語の文でした。もう一つの文は完全に忘れました。
日本語→中国語の翻訳問題のうち一つは確か
「私はよくネットでニュースを読んだり、買い物をしたりする」
といった内容でした。
もう一つは「何年も会っていない友達が相変わらずだった」、みたいな日本語文だったような。
事前のネットリサーチと今回出題された文から判断すると、どれも中検2級の中国語作文、日本語翻訳問題のレベルのようでした。
ですので、このパートの事前の対策として中検2級の過去問などで日本語、中国語を見て即訳すといったトレーニングが効果的でしょう。
④ 表現する力 指定されたテーマについて 1~2 分のスピーチ
最後の試験内容は1分以上2分以内の中国語スピーチです。
3 つのテーマが書かれたカードが画面に示され、そのうち一つのテーマを選び、1分間スピーチの内容を考える時間を与えられ、その後スピーチを行います。
メモを取ってもいいので、話の流れを考えつつキーとなる言葉やフレーズを1分間で書き下しスピーチの時はそのメモで流れを確認しつつ話すというのが一般的なやり方でしょう。
私の時のテーマは以下。二つは思い出せたのですが、もう一つがどうしても思い出せません。
・我的健康法(私の健康法)
・?
・我和高中(私と高校)
日本人面接委員からスピーチ試験の説明がされ、それではテーマを示しますとのアナウンスの後以下のような画面が映し出されます。

どのテーマを選ぶか聞かれて、選択テーマを答えると画面が元に戻り1分間考え、その後「それでは開始してください」の合図で話始めます。
私は元アスリートであり普段から運動しているので当然「我的健康法」を選択。
食事と運動、睡眠のバランスだけでなく脳を若く保つために会話する機会をなるべく多く確保し、しかも日本語だけでなく外国語で会話をすることはより脳に刺激を与えることにつながるとか、週末中国人と登山に行くことで体と脳の両方に健康上の良い効果をもたらせている、みたいなことを話しました。
時間はどれくらいだったのかわかりませんが、割とちょうどいい長さで話し終えることができたと思います。
ただべらべら喋れたのは良いのですが、普段から中国人とは勢いで話してしまっているため多少文法に誤りが散見されたスピーチだったのではないかと思います。得点は20/25でしたし。
二次試験に向けて行った対策
一次試験合格が判明してから二次試験までの25日間で私が行った二次試験対策について紹介します。
スピーチ経験が乏しかったため費やした時間の比重は2分間スピーチの対策が一番大きかったのですが、配点を考えるともう少し中日、日中翻訳に時間を割いても良かったかなぁとは思っています。
①の「自己紹介」については採点対象外ですし、私にとっては普段から【CCレッスン】 でやっていることの延長なのでとくに対策などしなかったので割愛いたします。
同様に② 「コミュニケーション能力 面接委員との日常会話」についてもCCレッスンの普段の会話の延長なので割愛いたします。
「③ 訳す力 口頭での中文日訳・日文中訳」の対策
日本語→中国語翻訳にめちゃくちゃ役立つ!ミンフブログさんの中検2級過去問解説一覧
二次試験の流れの「③ 訳す力 口頭での中文日訳・日文中訳の対策」のパートで述べましたように、中検準一級の翻訳問題では、中検二級の作文問題と同等のレベルのものが主に出題されている感覚です。
中国語学習者界隈で有名ななかむらさんの中検準一級の感想のnoteを参考にさせてもらい、その中に出題された日本語→中国語訳問題が記されていました。
そのうち一問に、
① 不注意で借りたシャツを汚してしまった
という問題があり、あれ?なんかどこかで見たことあるんだよな…と思い当たりネット検索で見つかったのが、ミンフブログさんの中検2級過去問解説一覧の、第66回試験の中国語作文問題のページでした。
なかむらさんのnote以外に、その他の中検準一級合格者の二次試験体験記に出てくる中文日訳・日文中訳問題の出題例をチェックしていたらやはりそのほとんどが中検二級で過去に出題された作文問題と同じだったのです。
これに目を付けてミンフブログさんの中検2級過去問解説一覧の作文問題をがっつりやる…予定でした(汗)
結局時間が無くて試験前日に数時間かけてザーッと第102回からさかのぼって第70回くらいまで1回やった程度でした。
本当は1週間くらいかけて完璧に頭に叩き込めたらよかったんですが。
ミンフブログさんのページをこなす前に私がやっていたのは口を鍛える中国語作文-語順習得メソッド【中級編】です。
これを終わらせるのに時間がかかってしまい、ミンフブログさんのページにあまり取り組めませんでしたが、試験対策の効果を考えると先にミンフブログさんのページに取り組むべきでした。
これを読んでいる方の中には「あれ?中検準一級レベルなら上級編くらいまでマスターしているんじゃないの?」って疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、高得点で確実に合格というのならこのレベルもマスターしておいた方が良いのでしょう。
あくまでもギリギリ中検準一級受かった私のレベルからの感想だと、中級レベルでもでもしっかりこなせばなんとかギリギリ合格レベルまでは対応できる、と思ってます。
中国語→日本語翻訳もミンフブログさんの中検2級過去問解説一覧で対応可能
さて、ミンフブログさんのページの中検二級で過去に出題された作文問題はあくまでも日本語→中国語の問題です。
では中国語→日本語の問題はどう対策するの?って話です。
元も子もないことを言ってしまえば、普段から沢山中国語文を読んでいれば大体できるでしょ、となってしまいますが…。
ただ、それではなんの参考にはなりませんね。
実は中検二級の過去問の中国語作文問題の逆をやるのも中国語→日本語問題にちょうどいいレベルとなっています。
ミンフブログさんの中検2級過去問解説一覧を活用させていただくならば、解答解説の個所で日本語の出題文を見ないようにして、中国語文から瞬時に日本語訳をしてみて、合っているかどうか照らし合わせる、このような勉強でも十分効果があります。
ここで中国語→日本語翻訳演習で注意すべき点は大意が合っていればいい、ではなく、中国語から日本語に訳す時の独自の細かい決まりに気を付けることです。
例えば私が受けた今回の二次試験の問題で、
「値段がどんなに安くても、私はあのような服を買うつもりはない。」
といった中国語文の翻訳問題があった、と先に記述しました。
これの後ろの部分「買うつもりはない」では“不打算买”という中国語が使われていたのでこのように訳すわけで、これを「買いたくない」と訳すと大体の意味はあっていても翻訳の正確さという意味では減点されてしまいます。
中検2級の過去問を活用する場合はこのような細かい訳し方に気を付けて演習しましょう。
その他の過去出題例
あくまでも現時点でネットのリサーチで収集できた過去の出題例です。ここに出ている翻訳例が必ずしも正解であるとは言えませんが、大体どれくらいのレベルの問題が出されるか把握するのにちょうどいいと思いますので参考に掲載しておきます。
中→日
要好好儿跟他解释,以免起了误会。
ちゃんと彼に説明しなきゃだよ、誤解が生じないように
(要好好儿解释,以免起了误会。
誤解が生じないように,よく説明しなさい)
不小心把你借给我的衣服弄脏了。
うっかりしてあなたから借りた服を汚してしまいました。
(日→中でも過去出題されたとの情報アリ)
我哥哥刚大学毕业,但似乎还不想工作。
お兄さんは大学を卒業したばかりだが、まだ仕事をしたくないようだ。
只要有时间她出去逛街,买自己喜欢的东西。
時間さえあれば彼は出かけて自分の好きなものを買います。
只要找到他,问题就能彻底解决。
彼を見つけさえすれば、問題をきれいさっぱり解決できる。
王先生现在正在通话中,我会让他稍后回拨。
王さんは今、通話中です。あとでかけなおさせます。
如果有通过一次考试的能力,这里应该不会有问题。
一次試験を合格する力があれば、ここは問題ないでしょう。
除非有事,他都去逛街,买些东西。
何か用事がない限り、彼はいつも街を歩いて買い物をする。
他以为他没有通过考试,没想到及格了。
彼は試験に合格しなかったと思っていたが、意外にも合格していた。
日→中
私でさえ餃子を作れないのだから、彼は言うまでもない。
连我都不会做饺子,更不用说他了。
あなたは引っ越しされたと伺いましたが、今はどちらにお住まいですか?
听说你搬家了,现在住在哪儿?
もし会議の時間に間に合わないのなら必ず電話をください
要是你赶不上会议时间的话,请一定给我们打电话。
夏休みは本を読んだり、アルバイトをしていたらあっという間に終わってしまった。
暑假一边读书一边打工,不知不觉就结束了/一眨眼时间就过去了。
友達の話しでは銀行の隣にできた映画館の映画がとても面白いらしい。
听朋友说,银行旁边新开的电影院的电影非常有趣。
「④ 表現する力 指定されたテーマについて 1~2 分のスピーチ」の対策
さて、一番不安だった2分間スピーチ。
私の場合はオンライン中国語レッスン【CCレッスン】 をフル活用しました。
当然やみくもに普段どおりにテキスト使ってレッスンを受けたり、フリートークしても何のスピーチ対策にはなりません。スピーチに特化したレッスンをすることにしました。
CCレッスンのような格安系のオンラインレッスンでテキスト以外の内容を行う場合、ある程度生徒側でやる事を細かく指定していかなくてはなりません。
ですので当然「中検準一級対策用のレッスンをしたい」と伝えてレッスンに臨むわけですが、ほとんどの講師が中国在住で基本的に市販のテキストを使用してのレッスンしかしたことがありません。
まずは中検準一級の二次試験の2分間スピーチがどういう試験なのかという事を伝え、その後毎回こちらで用意したテーマについてスピーチしてみるので添削してくれ、とリクエストしました。
また添削方法についても、「私がしゃべっている間、しゃべった内容の大体の内容をメモしつつ、文法や語彙の用法の間違いなどできるだけメモしてください、しゃべり終わったら添削文を言ってください、こちらで書き取ります」のように具体的にこれこれこういうことがしたい、と講師に細かく指定する必要がありました。
そこまで細かく伝えた方がより理想に近い添削をしてもらえるのです。

過去に出題されたテーマや予想テーマを収集
というわけでまずやったことはネットの合格体験記から中検準一級試験の過去に出題されたスピーチテーマの収集をしました。
これに加え、Chat GPTに過去に出題されたテーマを提示したうえで今後の予想出題テーマをいくつか挙げてくれ、と指令を与えちょうど良さそうなテーマをピックアップしました。
それらをまとめて演習予定テーマ一覧を作成しました。
これをもとにオンラインレッスンでスピーチの予行演習を行い、講師に聞いて(見て)もらい添削してもらうことにしたのです。
ざっと挙げると以下のようなテーマが収集できました。日本語中国語混じりなのは集めた過去出題テーマが日本語で書かれていたり、中国語でかかれていたからで、内容がわかれば良く、本質的には問題ありませんのでご了承を。
演習予定テーマ一覧
1.私と中国
2.你喜欢吃什么中国菜、我喜欢的(中国)菜 好きなご飯 我喜欢的中国菜(好きな中国料理)
3.我的一次旅行(旅行の思い出)
4.我想去的地方(行ってみたい場所)
5.我想去的中国城市(行きたい中国の都市)
6.私の好きな場所
7.我喜欢的季节(好きな季節)
8.私と中国語学習
9.我和外语
10.我喜欢的一门课(好きな授業)
11.我对汉字的感受(漢字についての感想)
12.我对中国传统文化的看法(中国の伝統文化についての考え)
13.我的家人(私の家族)
14.私の父母
15.私と兄弟姉妹
16.我的朋友 私の友達
17.我的理想朋友(理想の友達)
18.我尊敬的人(私が尊敬する人)
19.私の先生 我的老师(私の先生)
20.我的学校生活(私の学校生活)
21.我的小学
22.我的兴趣爱好(私の趣味)
23.私の週末 我的周末 我的周末活动(週末の過ごし方)
24.我喜欢的一项运动(好きなスポーツ)
25.我的一天(私の一日)
26.我喜欢的衣服 私の好きな服
27.私の好きなマンガ 我最喜欢的漫画书
28.你喜欢的书
29.我喜欢的书店
30.我喜欢看的电影
31.私と映画
32.我喜欢的音乐(好きな音楽)
33.我的工作
34.我的工作经验(私の仕事の経験)
35.我理想的职业(理想の職業)
36.我的实习经历(インターン経験)
37.我的梦想(私の夢)
38.我对幸福的理解(幸福とは何か)
39.我对日本文化的看法(日本文化についての考え)
40.我最喜欢的节日(好きな祝日)
41.我对环保的看法(環境保護についての考え)
ちょっとピックアップしたテーマが多くなりましたが…。
CCレッスンでは平日1コマ25分コースを採っているので、1回あたり順調にこなせば3テーマくらいの想定。
試験までの25日間のうち年末年始を休み、週末は休みであることを考えると17,8回のレッスンで上記のテーマを何とかこなさないといけませんでした。
「順調にこなせば3テーマ」とはいえ、1テーマを一回やったらそれでOKかというと、当然1回目のトライで全くうまく話せない上に話のつながりがどうもめちゃくちゃな場合、再度トライという事もありました。
結局上に挙げたテーマのうちじっくり取り組めたのは15テーマくらい、軽くやったのを含めれば30テーマくらいにはなりますが結局すべてをこなすことは無理でした。
最初のうちは事前に草稿を用意してみたが…
最初のうちは一応事前に草稿を書いておいて、それを音読し、ポイントとなるフレーズをある程度短期的に暗記してレッスンに臨んだりしました。
草稿を用意するメリットは、事前に自分の関心のある事柄に関する内容の作文を大量にこなし、一部分暗記することでスピーチに使えるフレーズのストックが増えていくこと。
反面、レッスンで講師に添削されるフレーズも多々あるので結局正しいフレーズを覚え直しするので効率はあまりよくないかもしれません。また予習にとにかく時間がかかります。
デメリットとしては暗記頼りになり、話したことのないテーマに対応できなくなること。臨機応変な対応ができません。
テーマの使いまわしをすることにした
大量の過去出題テーマ、出題想定テーマを前にしながらもなかなか理想のペースでテーマを消化していけないことに焦りを感じました。
このまま一個一個愚直に「草稿作ってレッスンに挑む」、をやっていたらとてもじゃないが間に合わない、やり方を変えなければという考えに至りました。
草稿を作るのは本当に骨が折れるのでなんか楽にできないかなぁと眺めていて、いくつかテーマをこなしたうえで気づいたのは割とフレーズ、スピーチ内容の一部を使いまわしできそうだ、という事。
先ほど挙げた演習予定テーマ一覧をざっくりカテゴリー分けすると①家族や人間関係に関するテーマ、②趣味や娯楽に関するテーマ、③生活習慣に関するテーマ、④旅行や文化に関するテーマ、⑤価値観や将来に関するテーマ、⑥学校や職場に関するテーマ、⑦中国文化に関連するテーマなどに分けられます。
このカテゴリー分けの基準は自分のさじ加減でもっと大まかに分けてもいいですし、細分化してもいいです。
例えば先ほどの演習テーマ一覧でところどころ空白行を空けてテーマを分けてありますが、最初の塊を見ていきましょう。
1.私と中国
2.你喜欢吃什么中国菜、我喜欢的(中国)菜 好きなご飯 我喜欢的中国菜(好きな中国料理)
3.我的一次旅行(旅行の思い出)
4.我想去的地方(行ってみたい場所)
5.我想去的中国城市(行きたい中国の都市)
6.私の好きな場所
これを眺めてどのテーマも中国に関するテーマにこじつけられるテーマとも言えます。
「1.私と中国」テーマだったら、例えば「自分と中国のつながりは~の時に行った上海とか台湾旅行から始まる」とすることで、「旅行」テーマのスピーチ内容の一部が使えます。
(ちなみに、台湾は中国ではないというスタンスの人にとっては上記の言い方はふさわしくはないのですが、中国語検定の面接委員は大陸の中国人なので便宜上こういう言い方しています)
さらに旅行で「沢山の中国の料理を食べた」という内容に絡めれば「中国料理」「中国の文化」について使えるフレーズになります。
4.我想去的地方(行ってみたい場所)、5.我想去的中国城市(行きたい中国の都市)テーマは、旅行関連に話を持って行って話を膨らませることができます。
6.私の好きな場所も、何も実際に行った場所でなくテレビや雑誌で中国の光景から好きになって、もし旅行で行けたらこういう料理を食べて、こういう文化を体験して、みたいにまとめるのもいいでしょう。
ただ6.私の好きな場所は身近な場所を選択して簡単な中国語で説明できることもあるので、その点は慎重に検討した方が良いです。
以下のテーマについても検討してみます。
16.我的朋友 私の友達
17.我的理想朋友(理想の友達)
18.我尊敬的人(私が尊敬する人)
私はまず「16.我的朋友 私の友達」について高校時代の同級生について草稿を書き、レッスンで演習してみました。
彼は現在ではいくつかの会社経営をしているすごい人なのです。当然「18.我尊敬的人(私が尊敬する人)」であるわけです。そして「17.我的理想朋友(理想の友達)」にも話を持っていけるわけです。
他にも「趣味」テーマでスピーチを構成できたなら、「週末の過ごし方」や「私の好きなスポーツ、本、映画」等にも広げていけます。さらに「週末の過ごし方」は「私の一日」にも使えます。
もちろん「私の一日」は平時の一日でなくても、なにか特別な経験をした日にフォーカスし、その一日を述べるという風にスピーチを構築することもできます。そうなると「旅行」テーマを使いまわすこともできます。
こんな感じで一個一個のテーマを別物としてとらえるのではなく、共通して使える内容を使いまわすことで効率的に演習を行えるようになります。
2分間スピーチってどうやったら締まりのいいスピーチになる?
上記のテーマの使いまわしで何とかしゃべっている時間の尺は稼げるのはわかりました、と。
でもそれだけだとただ体験や事実をダラダラ羅列していくだけで、これってスピーチって言えるのか?と自分で話していてもなんかしっくりこないスピーチで終わってしまいます。(テーマによっては事実を述べるだけでも全く問題ないものもあります。)
もちろん、二次試験ではスピーチの内容云々を問うよりも、文法や語彙の用法の誤りなく中国語を話せ、表現できているかを問うのですからそこまで内容にこだわらなくてもいいのかもしれません。
しかし、しゃべっていて自分自身でも「やばい、このスピーチ明後日の方向に向かっている」「何言ってるかわかんないじゃん、俺」なんて感じて脂汗を流してしまうようだとスムーズに中国語も出て来なくなってしまいます。
そこで重要になってくるのが、締めの部分でどういうことを言いたいかをしっかり決めておくこと。お笑いでもオチがしっかりハマるといいネタになりますしね。
1分間の思考時間にメモ書きをするときに、主に2パターンのやり方で挑みましょう。
先に結びのセリフを決めるパターン
まずは先にガツっと締めを決めてしまって(ゴールを決めて)、話を持っていこうというやり方。
例えば中国の文化関連のテーマが出たとしたら、私は締めの方では「その時の体験によって中国の文化に強い興味を持つようになった」(”~后我对中国文化产生了浓厚的兴趣”)といった内容で締めようかなと決めます。
その締めを話し終わった時点で時間が余るようなら、「それが中国語の勉強を始めるきっかけになった」、とか、「それが今でも中国語を継続して勉強する原動力になっている」、などの内容を加えます。
その締めを元に、旅行ならばある時中国のどこそこに旅行に行って、~の風景は想像を超えるほどで感動した、~の料理は味わいが独特、日本ではなかなか味わえないような香辛料を使うのが特徴で等等、いくつかの例とそれぞれの例に対しての感想を添え、最後に締めを言うのです。
少し時間が余りそうだったら締めの前に、価値観に影響を与えたとかそんな感じのフレーズを挟んでもいいでしょう。
中国本土に行ったことがなくても日本の中で中国と関係のある場所、例えば中華街でもいいですし、近場の本格中華料理屋でもいいですし、図書館の中国関連書籍コーナーとかでも、中国の文化と関係のあるところで話を膨らませられるのだったらいくらでもまとめようがあります。
「中華料理屋や図書館は旅行ではない」ですって?いや、これは自分にとっては空想上の脳内の小旅行なんだ、でも全然問題ないわけです。
ちなみにこの類のある経験、体験から興味が湧いた、興味を持つようになった、という締めフレーズに使いやすいのが“~引起了/产生了很浓厚的兴趣”とか“~给我留下了很深刻的印象”などです。
例.那次旅行之后我对中国其他地方旅行引起了/产生了很浓厚的兴趣。
例.我对中国不管是文化还是美食或者是旅游都产生了浓厚的兴趣。
似たようなフレーズでは、“~总的来说,我对中国人的印象是深刻的”とか。
他にもこんな言い方も使えます。“那次上海旅行让我产生了想亲眼看看中国其他地区的想法”。
話す要素を書きだしつつ締めのセリフを決めるパターン
ではテーマを見てもいきなり締めが思い浮かばない場合はいくつか最初に述べることを考えながら、締めの内容をあぶり出していくしかありません。
私は実際の試験で“我的健康法”をテーマとして選択したと述べました。
実際の試験の時のメモが残っていました。(もっと細かく話すこと書き込んだ方が好ましい…。構想段階で頭に浮かんだこと言い忘れることよくあるので。)

かなり雑に書いています。そして運動の下にカタカナで「ラン」と書いたりしています。そうです、別に中国語で書く必要はなくあくまでもどういう風に話を構築していくか自分がわかればいいのです。
試験の時の思考をざっくり思い出すと、とりあえず自分の健康法は運動、と栄養バランスの取れた食生活(真ん中に「食」と書きました)、それから精神的健康(かつ脳の健康)だよなと書き出してみました。
それを見て、ならこの三つが揃うのが理想的な健康だ、みたいな内容で締めようかと決め、下に「理想」と書きました。
「理想」と書きつつ、これなら締めの中国語フレーズは“~才是理想的健康”または“~才是理想的健康法”または“~才是理想的健康状态”みたいにするのがいいかななんて思い浮かびました。要するに「この三つが揃ってこそ~」で“才是”を使うのがいいんじゃないか、と思ったのです。
とりあえず最初に自分の健康で重視しているのは運動、食(“饮食”)、精神衛生この三つのバランスですと述べ一個一個について具体的な内容を話すことにしました。
「運動」に関しては日ごろ皇居ランをしているのでその話をしよう、「食」はなるべく外食は避け栄養バランスに気を遣っている、サプリメントも取り入れている、「精神面での健康」はなるべく週末に人と出かけて会話の機会を持つようにする、そして「脳」を活性化するには外国語で会話をするのが効果的で、週末中国人とたまに登山に行くことは「運動」しながら中国語で会話をすることで「精神」の健康につながり、さらに「脳」の活性化にもつながる。
このようなことを話して最後に用意しておいた締めのフレーズを述べました。
まぁ実際には結構つっかえながらスピーチしましたが。
どうでしょうか、スピーチの作り方のイメージは湧きましたでしょうか?
私は上記に挙げたスピーチの構築パターンを採用するようになってから、CCレッスンではあまり草稿を作ってから演習せずにぶっつけ本番で1分間メモを取りしゃべってみる練習をするようになりました。
しゃべった後添削を聴きながらブラッシュアップした草稿として残しておきました。
もちろんそれまでの先に草稿を作って演習する方式は無駄にはなっていません。草稿づくりとその添削を繰り返すことで使いまわしパターンのストックができたとも言えますので。
2分間スピーチの想定文字数は?
さて、何となくスピーチの脳内での構築はできるようになったとはいえ今度は制限時間内にうまくしゃべれるかという課題。
二次試験の流れの解説のところで二次試験再現のYoutube動画を埋め込んで引用させていただいたちんしゃんさんの動画、これとは別に準一級二次試験の2分間スピーチの考えのまとめ方についても述べて下さっています。
この動画の中では2分間スピーチはゆっくり話して250文字がちょうどいい、と述べられています。
では実際私がCCレッスンでだいたい250文字程度の草稿を用意して、それを事前になるべく頭に入れて演習してみた結果はどうだったか?
毎回大幅に2分をオーバーしてしまっていました。
これは私が中検準一級合格ボーダーライン程度の中国語レベルが理由でもあります。
実際に演習をやってみると当然思い出しながら話すのでつっかえます。おまけに言うべきフレーズも抜けたりします。フレーズが抜けているにも関わらず大幅にオーバーしていたんですよ。
ちんしゃんさんの動画を見てもわかる通り、この方は中国語の教職についている方で、かなり流ちょうに中国語を話せるわけです。
そのレベルの人にとっては250文字程度が2分間スピーチにはちょうどいい。
私のように合格ボーダーラインの学習者にとっては、何回か試した結果200文字超くらいがちょうどいいという結論になりました。
仮に少し早く話し終わっちゃったなって場合1フレーズほど何か付け足せばいいや、くらいの方がしっくりきます。
話している途中でスピーチが打ち切られるのはちょっとばつが悪いですよね。でもあくまでも想像ですがスピーチが打ち切られても中国語で話がちゃんとできていればそれほど減点されることは無いのではないかとも思っています。
試験で見られているのはあくまでも中国語で表現する力ですからね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ざっとではありますが中国語検定準一級の二次試験のイメージがだいぶつかめたのではないでしょうか?
この記事を参考にしていただいてみなさんが自分に合った二次試験対策を効率的に実行できるようなっていただければと思います。
私の場合は中国語オンラインレッスンの【CCレッスン】 を受けているので二次試験対策は独学だけではできないやり方を採用しているので少し特殊かもしれません。
オンラインレッスンというと入会金がかかり、何カ月も継続しなければならないイメージがありますが、CCレッスンは入会金0円なので、中検準一級対策に向けて3か月ほどだけ受けてみるというのも悪くない考えです。
現在CCレッスンでは2025年2月28日までに入会し、定額レッスンプランを購入すると初月の月額料金が無料というお得なキャンペーンを行っています。(※利用開始後3ヶ月間は同じプランでの利用継続が条件。CCレッスンのキャンペーンは延長されることも多い。)
入会金もかからないですし、直前のスポット対策として数ヵ月だけCCレッスンを活用して試験が終わったら退会、なんていうのもよいでしょう。
業界最安料金が一つの売りであるCCレッスンですが、その分生徒側が自主的にレッスンを受けたい内容を指定して講師に指示する必要がある時もあります。
その意味で中国語をある程度学んでいる中国語検定準一級受験者のレベルと相性がいいオンラインレッスンとも言えます。初学者だと何から学べばいいかよくわかりませんからね。
中国語オンラインレッスンの料金の比較について以下の記事も過去に執筆しましたので興味がある方はご参考ください。

またCCレッスンではAI講師との会話トレーニングも提供しています。先着100名様に期間限定・利用料無料キャンペーンを実施中です。
まだ定員に達していないので会員登録するだけで、無料で動画教材とAI講師を利用できます。

オンラインレッスンを受ける気はあまりない、割と中国語翻訳もできる、しかし相手がいる状況で口に出して中国語を言う機会を確保できないので不安だ、という方はAI講師相手に「壁あて」のようにトレーニングするのもいいでしょう。
今後本格的にCCレッスンでオンライン中国語レッスンを受けて、中国語会話を本腰をいれてガチで学び続けたいと考えている方には、週7の「毎日プラン」に申し込むと入門編から中級編までの5種類のテキストのうちいずれか一冊をプレゼントでもらえます。
中検準一級を受けるという人には多少易しいかもしれませんが、汉语口语速成の中级篇でレッスンを行うとちょうどいいです。
特に上級者だけれども初めてオンラインレッスンを受けるという人にはこれくらいのテキストを使いながらオンラインレッスンに慣れていく方が合っています。
テキスト一冊プレゼントも利用開始後3ヶ月間は同じプランでの利用継続が条件となります。
最後に、中国語学習者にとっての実質上の「最終目標」という位置づけの中国語検定準一級、これから受験される皆様にこのブログで書いた内容を活用していただき、大いに役に立てば光栄です。
参考にさせていただいたブログやサイト
中検準一級(二次)感想と反省|なかむら🐈🐈⬛ https://note.com/nakamu2022/n/n53c7f7ca8a5b
中検準1級(二次)に合格した話|番茄醬🍅 https://note.com/p_otatomato/n/n3932d181ea1a
中検準一級の二次試験(面接)を受けた話|ちくわ https://note.com/piperita_sy/n/n5d500ca88c6d
中検準1級 二次試験出題形式・出題内容 | あおつんjourney https://aocun-journey.com/zhongwen/
2020年秋 中国語検定準1級二次試験体験 – Senの中国語英語勉強ブログ https://sen-language.hatenadiary.jp/entry/2021/01/28/025807
中国語検定準一級 2次 | マルセルサンバのブログ https://ameblo.jp/marcelsembat/entry-12615128064.html