中国語検定の各級の一次試験結果データをグラフ化して眺めてみる

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中国語検定試験関連データ

本記事では中国語検定試験の第71回から第114回分まで、準4級から1級までの各一次試験データ(平均点や合格率、合格者数など)をグラフ化してまとめました。

前半にデータをグラフ化するに至った経緯について記しており、後半に各級のデータのグラフがありますので、グラフだけざっと見たい方はページをスクロールして後半部分へ移動してください。

これらのグラフが皆さんの毎回の試験の振り返りや今後の試験対策の参考になればと思います。

目次

試験結果データと照らし合わせて各実施回の難易度を把握しておくことが重要

過去問の点数が良かったからと言って喜ぶのはまだ早い

試験対策と言えば「過去問を解く」のは誰もが当たり前に行う、もはや必須事項です。

私自身のことになりますが、2024年11月24日に実施された第113回中国語検定準一級試験の対策で、過去問の活用法を誤っていたことで、教訓を得たことがありました。

それは、「過去問を解いてみて合格基準点を超えているからと言ってぬか喜びをしてはいけない」という事です。

具体的な例を挙げますと、例えばランダムに過去問を三回分選んで解いたとしましょう。自己採点でかなり手ごたえが良く、「おっしゃ!これは受かるぞ!」と確信を得るかもしれません。

ただ、それは早合点である可能性があります

皆さんの中で過去問を解く前でも解いた後でもよいのですが、中国語検定協会のWebサイトの試験関連データとと照らし合わせている方はいますでしょうか?

おそらくほとんどの方が合格基準点を超えているかどうかしか見ていないんじゃないでしょうか?

選択した実施回の平均点が高く、合格率も高ければそれすなわち問題の難易度が「易しい」可能性が高い。

逆もしかりで合格率が低い上に、平均点も低ければ問題が「難しい」。

書いてみると至極当たり前のことですが、案外上記の点を重要視していない方が多いのではないかと。

したがって、

確実に合格できる実力が付いているかどうかは難易度の高い実施回を解いた結果で判断しよう!

これが大事です。(もちろん受験者数や受験者のレベルによっても多少基準に違いがでますが、ここでは大まかにとらえて下さい)

これを踏まえた上でなるべく多くの過去問を解いておけば盤石の対策ができます。

あわや一次試験不合格という私の体験談

ギリギリ合格の中国語検定準一級の一次試験

私事ではありますが、2024年11月24日に実施された第113回の中国語検定の準一級の一次試験に合格しておりました。

第113回中国語検定準一級一次試験結果 ギリギリで合格・・・
第113回中国語検定準一級一次試験結果 ギリギリで合格・・・

(調整後の合格基準点ギリッギリ救済措置ラインで合格したことは本当は内緒にしておきたいんですが…💦)

試験から大体3週間後の2024年12月16日に中国語検定協会のWebサイトで第113回の試験の合格者の受験番号が公開されていましたので、この回の試験を受けていた方は既に各自サイトをチェックしていることでしょう。

先ほども述べましたが、中国語検定協会のWebサイトには過去の試験のデータを公開している「試験関連データ」のページがあります。

Webサイトの左側のメニュー一覧の試験関連データのプルダウンメニューの「試験結果」をクリックすると各実施回の結果データが見られるようになっています。ご存じでしたでしょうか?

第71回の試験から最新回までのデータが公開されています。

中国語検定協会の試験関連データのページ
中国語検定協会の試験関連データのWebページ

危うく不合格、という不本意な結果に陥った原因

私は2024年の3月に一度「予行演習」という位置づけで中国語検定準一級の試験(第111回)を受けています。

それから8カ月という準備期間を経て2024年11月までに確実に合格する力を身に付けて試験に臨むつもりが、あわや不合格という結果に・・・。

こうなってしまった原因としては毎回の過去問の難易度を比較分析せず、客観的に自分の実力を判定できていなかったからでした。

具体的に申し上げますと、今回の試験前に過去問を解いたのは大体試験の1週間半くらい前からで、解いた過去問は適当に選んで第111回、第110回、と第93回、第94回、第95回、というやや変則的に5回分を先に解きました。

3月の時点で第92回~第110回まで19回分既に解いていたので、11月の試験の対策としては「過去問はもうそんなにやらなくていいかな」と思っていました。

作文力の向上と語彙を増やすことに時間を使っていたら過去問に割ける時間が少なくなっていたというのもあります。

また3月の試験の結果はリスニングが78点で既に合格基準を超えていて、不合格の筆記の得点は60点でその回の合格基準点まであと10点だけとればいい、という楽観的な考えを持ってしまい、それが過信を招いたのでした。

そして試験の直前になって直近の第112回を解いてみました。

リスニング音声のファイルは無かったので、過去問のPDFをMicrosoftのブラウザEdgeで開き、音声読み上げ機能を使って代替しました。(白帝社の中検過去問の最新版がこの時点では第110回までのものでした)

書き取り部分はEdgeの読み上げ音声を録音し、再生速度を遅くしてやってみました。

第112回分を解いたあと、青ざめました。

む、難しすぎる・・・

とてもじゃないですが、正答数は合格基準に及んでいませんでした。特にリスニングはマークシートの選択解答部分も、書き取り部分も相当出来が悪かったのです。

そして不安を抱えたまま試験当日。「どうしよう、第112回のような難易度の高い問題が出たらもう終わりだ・・・」そんな心持ちでした。

そして実際の第113回の試験問題、特に筆記は全く見たこともない単語だらけという難易度の高さでした。

試験が終わって、「ああ、俺の第113回中国語検定準一級試験もある意味終わった・・・」と落ち込みました。

そして3週間少し経過し、2024年12月16日に中国語検定協会のWebサイトを見てみたらトップページの最新情報欄に「第113回試験合格者受験番号を掲載しました。」のリンク付きの記述があり全く期待もせずとりあえずページを開いてみました。

「どうせ受かってないけど、とりあえず見てみるか」と合格者受験番号一覧をさらっと目を通していたら、

「え?俺の受験番号あるっ⁈」

一瞬見間違いかと思いました。でも何度見ても自分の受験番号が掲載されており、今度は採点側に何らかのミスがあったのか、とまで疑うようになりました。

(後に試験結果のはがきが届いて、ああ、確かにそれなりに勉強した領域の点数はわずかながら上がっていたんだなと納得はできました。)

そこで、気になりだしたのが、

SAGA

今回の試験の難易度はどの程度だったのだろうか?

この点です。

はい、ようやくここで試験関連データの参照に至るわけです。

そこで改めて先ほど述べた試験前に解いた第111回、第110回、と第93回、第94回、第95回の過去問の合格率を見てみたのです。

すると、上記の回はどの回も合格率20%前後で難易度が「易しい」部類の回だったんです・・・。

それに対して第112回は少し難易度が上がっており合格率18.20%、そして第113回では15.60%とかなり難易度が上がっています。

先ほど第112回のリスニングが難しかったと述べましたが、実際この回のリスニングの平均点は公開されているデータ中過去2番目の低さ(57.1)だったのです・・・。

以上の私の体験談を踏まえてみても、過去問を解いた後の振り返りに試験関連データと照らし合わせることの重要性がお判りいただけたかと思います。

各級の試験関連データとグラフ

さて、ここから各級の試験データとグラフについて記していきます。

一連のデータは中国語検定協会のWEBサイトの試験結果ページより引用。 https://www.chuken.gr.jp/tcp/data/results.html

※第73回試験は,東日本大震災の影響により中止。

中国語検定協会の試験関連データのページのデータをいったんGoogleスプレッドシートに各回ごとにシートに貼り付けて引用させてもらいました。

何が言いたいかというと一部手作業も含まれていて、スクレイピング行為をしたわけではないんですよ、ということです。あー、面倒くさかった💦

中国語検定試験関連データ
中国語検定試験関連データのグラフ化

一級のデータ

まずは一級のデータから。

我々一般の中国語学習者とはほぼ縁が無いようなレベルの検定試験。合格率を見てみてもかなり狭き門であることがわかります。

特筆すべきは第78回の合格率1.50%、合格者数4人。司法書士の資格試験じゃないんだからっ💦

ちなみに一級は合格基準点の調整はなく、リスニング、筆記とも基準点は85点固定です。

※スマートフォンでご覧になる場合はお手数ですが横向きにしてください

試験回平均点L平均点W志願者数受験者数合格者数合格率
第113回74.472.52242082713.00%
第110回76.571.52142042210.80%
第107回77.570.7249236239.70%
第104回71.4762592443112.70%
第101回68.169.4212195147.20%
第99回72.666.1259241166.60%
第96回77.565.5293284165.60%
第93回74.369.2287264124.50%
第90回65.670.4354325195.80%
第87回67.466.6364336154.50%
第84回65.864339310113.50%
第81回76.667.1328298155.00%
第78回7461.128626541.50%
第75回72.558.2282258135.00%
第72回62.864.2341308134.20%

※「L」はListening(リスニング)、「W」はWriting(ライティング=筆記)

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